古典文法

古文の学習イコール文法の学習のように思われているのか、文法は誰もがまず手を付ける分野ですね。たしかに文法の学習は大切なのですが、残念なことに多くの人が文法が文法だけで終わっている、つまり文法力が読解に生かされていません。その端的な現れとして、助動詞とせいぜい敬語をただ機械的に覚えていく、あるいは動詞から各品詞を個別に覚えていくというもの。一つの知識が他の分野の理解に生かされてなかったり、読解のための文法のマスターということが意識されていません。文法の学習は、まず第一に読解のための文法であること、第二に文法そのものとしては識別問題など出題されるパターンを徹底的に演習することが大切です。(茗渓コーチングシステムでは一学期に読解のための文法を繰り返し習得し、夏期以降とくに直前期に頻出パターンの文法問題演習を徹底して行います。) 最後に各単元ごとの注意点に触れておきます。

用言(動詞・形容詞・形容動詞)

助動詞の理解にも利用するので、それぞれの活用がどういうものなのか正確に覚えましょう。ラ変、下二段、ク活用と言われて、すぐに活用表が口から出るまでに練習しておきましょう。

     
助動詞

活用については、用言の知識を利用して特殊なものだけ(「き」と「ず」)を覚え、あとはパターンの理解で片付けてしまいましょう。 意味・用法については、メリハリをつけて重要なものから片付けましょう。その際、識別も意識して学習しておきましょう。たとえば、「ぬ」と出て来た時、「打消」と「完了」を見間違えたら、読解上大変なことになります。

助詞

格助詞、接続助詞、副助詞、係助詞、終助詞と一見たくさんあるように思われがちですが、要領よく片付けていけばたいした量ではありません。実は、現代語とほとんど変わらない部分も多いのです。 読解という点では、接続助詞をしっかりと理解し、読解にうまく利用することが望まれます。

敬語

たんなる文法問題としではなく、読解上非常に重要な単元です。文章が読めない、主語が分からないといった問題も、そもそも敬語の働きがしっかりと理解されていないことも一つの大きな原因であるのです。実は、敬語は主語を判定する際の大きな要素なのです。そういった角度から時間をかけてじっくり学習する必要があるのです。(茗渓コーチングシステムでは一学期に徹底して敬語を学びます。敬語が分からなければ主語の判定ができないからです。)