前回に引き続いて今回は(2)を解いてみよう。

2015年度東京大学(理系)第6問

𝒏を正の整数とする。以下の問いに答えよ。
  • 関数𝒈(𝒙)を次のように定める。

    math

    𝒇(𝐱)を連続な関数とし、𝒑𝒒を実数とする。

    math

    をみたす𝒙に対して𝒑≦𝒇(𝒙)≦𝒒が成り立つとき、次の不等式を示せ。

    math
  • 関数𝒉(𝒙)を次のように定める。

    math

    このとき、次の極限を求めよ。

    math







音楽家が曲の楽譜だけを見てその曲のメロディ延いては楽風まで想像できるが如く、 受験生も関数の式だけを見てその関数のグラフの形が想像できるようになれば一人前である。

2015年度東京大学(理系)第6問

𝒏を正の整数とする。以下の問いに答えよ。
  • 関数𝒈(𝒙)を次のように定める。

    math

    𝒇(𝐱)を連続な関数とし、𝒑𝒒を実数とする。

    math

    をみたす𝒙に対して𝒑≦𝒇(𝒙)≦𝒒が成り立つとき、次の不等式を示せ。

    math
  • 関数𝒉(𝒙)を次のように定める。

    math

    このとき、次の極限を求めよ。

    math


さて冒頭の関数

math

が如何にして作られたのかを考察してみよう。






2020年度早稲田大学政治経済学部入試数学第3問

性能の相異なるジュース製造機が全部で𝑛台ある。1台目を使って𝑥𝐋(リットル)のジュースを製造すると𝑥2円の費用が掛かり,2台目を使って𝑥𝐋ジュースを製造すると2𝑥2円の費用が掛かる。 以下,同様にして,𝑘台目の製造機を使って𝑥𝐋のジュースを製造すると2𝑘-1𝑥2の費用が掛かる(𝑘=2, 3, ..., 𝑛)。以下の空欄 (あ)(か) に当てはまる数または数式を求めよ。答のみ解答欄に記入せよ。
  • 1台目と2台目の製造機のみを使って合計𝑥𝐋のジュースを製造するとき,必要となる費用の最小額を計算したい。1台目を使って𝑡𝐋 (0≤𝑡≤𝑥)のジュースを製造し,2台目を使って残りの(𝑥−𝑡𝐋)のジュースを製造するとき,必要となる費用の総額を𝑡を含む式として表せば (あ) 円となる。この値が最小になるように𝑡の値を選べば,その結果として,費用の総額の最小値は (い) 円となる。
  • 1台目,2台目,3台目の製造機を使って合計𝑥𝐋のジュースを製造する。1台目と2台目を使って合計𝑡𝐋 (0≤𝑡≤𝑥)のジュースを製造し,3台目を使って残りの(𝑥−𝑡)𝐋のジュースを製造するとき,必要となる費用の総額の最小値をtを含む式として表せば (う) 円となる。この値が最小になるように𝑡の値を選べば,その結果として,費用の総額の最小値は (え) 円となる。
  • 1台目から𝑘台目までの製造機を使って合計𝑥𝐋のジュースを製造するときに必要な費用の総額の最小値が𝑎𝑘𝑥2円に等しいとき,𝑎𝑘𝑎𝑘−1のあいだには (お) という関係がある。これを利用すれば,𝑛台すべての製造機を使って合計𝑥𝐋のジュースを製造するときに必要な費用の総額の最小値が (か) 円となることが分かる。