センター試験の総評(英語編)

語数は昨年度より若干増加して約4300語。全体としては昨年度と同様に多めになっており、最近の英語読解問題の長文化を反映したものとなっている。マーク数は昨年度(55)より1個減り54(第3問で2減って第4問で1増えたため)である。大きな変化としては、昨年度はA、B、Cの3つの問いか成っていた第3問がA、Bの2つに減ったことと、ここ2年は物語の内容を読み取る形式の問題だった第5問が、今年度は日誌の抜粋(8日分)を読み取る形式の問題へと変更していることである。

第5問に関しては2014年度(イラスト選択の問題)、2015年度(Eメールの情報を読み取る問題)、2016と2017年度(物語を読み取る問題)と、頻繁に問題形式を変えているので、センター対策を行う際には複数年度の問題(可能ならば追試も)に触れておくことが重要となるだろう。やや小さな変更点としては第4問の設問Bの問題数が1つ増えて4問になったことなどであるが難易的にはあまり変化は見られない。英文自体の難易度は例年並みなので、普段からセンター模試または過去問等で時間配分を考えつつ解く練習を積んでいれば、十分対処のできる問題となっている。

第1問の傾向と対策

発音、アクセントの知識を問う問題。難易度は例年通りと言えるが、アクセント位置がずれてカタカナ語化した英単語はセンター試験では毎年のように出題されるので、簡単だと思っているカタカナ語でも、間違ってアクセント位置を覚えてはいないかのチェックをしてくことが必要。それ以外は普段の授業で何度か解説・演習をした発音・アクセントのルールを踏まえれば、かなりの正答率が見込める。したがって、この範囲が苦手な生徒は、出題された単語の発音・アクセントの確認は当然のことだが、基本的な発音、アクセントのルール(この範囲の学習を希望する場合は担当講師もしくは大学受験科の講師に相談してください。)を早めに学習しておくことが重要となる。

第2問の傾向と対策

A、B、Cの三部構成で、それぞれ文法・語法、整序英作文、対話文の知識と力を試す問題になっている。新高3生[新高2生]で今年のセンター試験にチャレンジしてこの第2問に苦戦した生徒は、夏期講習会に入るまでに、ぜひとも英単語はターゲットであれば1900まで[(新 高2生は)見出し語で800前後まで]の暗記を終了してもらいたい(これでもかなり遅いペース)。また、授業で出来なかった英文法の範囲などに関しては自分から積極的に、①持っている問題集で該当範囲を解いてみたり、②同じプリントを利用して復習後に少し時間をおいてから再テストをしたり、③よく間違えるものに関しては英文を丸ごとノートなどに書き出して暗記した上で、講師に再テストを求めるなど、積極的、攻撃的な学習を開始しよう。

第3問の傾向と対策

構成A、Bの2部となり昨年より設問が1つ減った(昨年まではA、B、Cの3部)。2015年度に「対話文中の下線部が引かれた語句の意味を推測する問題」だったA(「不要な文の選択」の問題)、B(「意見の要約」を選択する問題)ともに昨年度と同程度の難易度の問題っている。ターゲット1900レベルの英単語集で学習をしていたとすれば、理解できないような語句はほとんどない。したがってこの問題を解けないのは語彙力に原因があるのではなく解き方の問題となる。

難関大ではこの設問の発展形が頻繁に出題されるので、語い力のみを利用するのではない解き方もセンターレベルで慣れておくことが重要。

2018年センター試験英語概要

第1問
A(発音問題):3問
B(アクセント問題):4問〔配点14《同じ》〕

第2問
A(文法・語法):10問
B(整序英作文[対話形式]):3問[マーク数6]〔
C(対話文):3問〔配点47《44》〕

第3問
A(グラフ[表]と英文の読み取り):4問[マーク数4]
B(広告情報の読み取り):4問[マーク数4]〔配点40《35》〕<
C(意見の要約):1問[マーク数3]〔配点41〕

第4問
A(図表[表]と英文の読み取り):3問[マーク数4]
B(ウェブ情報の読み取り):3問[マーク数3]

第5問
(日誌の抜粋に関する問題):5問[マーク数5]〔配点30 《同じ》〕

昨年度に引き続き物語の内容を読み取る問題。

第6問
A(長文読解):5問[マーク数5]
B(Aの長文の各パラグラフの要約を選択):1問[マーク数4]
〔配点36《同じ》〕


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