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  高木代表より  
  KIRI 2008年7月号  
 

ゼミの窓 その1
社説を利用した英語学習

 
 最近、受験ゼミのなかで一部、社説を利用した英語指導を行っています。
 毎朝、仕事に出かける前にパソコンで各社(朝日、読売、日経など)のホームページを開き主な記事に目を通したあと、必ず社説を読むようにしています。各社とも英語のページを設けており、ゼミに役立ちそうな社説を日本語・英語ともにコピー&ペーストして教材を準備します。
 最近使ったのは、「ヒラリー氏撤退−ガラスの天井が壊れる日」「財政運営−道路財源で突破口を」「日本の自殺率の高さ」(以上朝日)など。最初の社説は、アメリカの大統領予備選挙のことで、因みに「ガラスの天井」とは、女性の社会進出を阻む、目に見えない壁のことを意味するそうです。ここでは日米関係のことを話題にします。2番目の社説では、予算編成の仕組みや日本の政治について触れます。3番目の社説では、その社会的な原因を話し合います。
 政治経済や社会のことに関心が薄い高校生に市民としての常識を培ってもらいたいこともありますが、まず第一に受験のことを考えています。半年も社説で扱う話題を英語で学習していけば、受験で出題される英語長文のほとんどのテーマが扱えるはずです。2時間のゼミの中でほんの15分程度、こうした演習を組み込み、実際の過去問題を読み合わせています。受験生は、すぐにこの事実とその効果に納得してくれはずです。
 社説では、会話ではほとんど使われることのない分詞構文によく出くわします。分詞構文は、論説文で使われる場合はとくに、文中での論理的な関係が明確でないと plain English(分かりやすい英語) にはなりません。分詞構文を副詞節に直させます。英語で考えるということは観念的な議論ではなく、代名詞が何を指しているのか英語で置き換えたり、受動態はなぜ by 以下がないことが多いのか、といったことに目を向けるきわめて実践的な作業です。英語の思考回路の構築といっていいと思います。
 語学の達人といわれた川本茂雄先生の、「2000語ぐらいの基礎的な定義語をしっかり覚えたら、英英辞書や仏仏辞書を使え」という学生時代の教えを思い出します。先日も、大学でフランス語の授業をとったので何かいい辞書を紹介して欲しいという卒業生がいました。早速、英仏・仏英辞書を勧めました。もちろん、英英日本語辞典(以前三省堂から出ていました)や仏仏日本語辞典のようなものがあれば便利ですがね。それぞれの言語には、その言語独自の単語の連関(語彙の網)があるのです。

 
 

 

 
     
     
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