K I R I
 — 2019年 4月号

英語の外部試験の各大学における扱い方

いよいよ新年度入りしました。春期講習を終え、新たな気持ちで勉学に臨みましょう。短期、中期の目標をしっかり立て、最終目標(第一志望合格)へ向けて一歩一歩受験力を高めていこう。

現高2の皆さんからは、センター試験に代わる「大学入学共通テスト」を受験することになりますが、民間の認定試験の扱いを各大学がどのようにするのか、おおいに気にかかるところです。詳細は、5月に実施される『春の大学入試セミナー』で報告しますが、ここでは概略を説明しておきます。

 
国立の場合(茗渓予備校の生徒が目標とする主な大学にとどめる)

  • 東京大学:CEFRのA2レベル以上を出願要件とするが、受理された後は合否判定の資料とはしない。A2レベル以上に相当する英語力があると認められることが明記されている、高等学校による証明書で代替えしてもいい。
  • 京都大学:ほぼ、東京大学と同様の扱いにしている。
  • 東北大学:東京大学や京都大学よりもさらに一歩進め、英語参加試験は出願基準にとどめ、出願要件や合否判定には利用しない。ただし、2022年度以降の入試に関しては、課題の解消や高等学校側の状況を勘案しながら検討を重ねるとしている。
  • 一橋大学:今年の3月22日になって、ようやく基本方針が発表された。東大や京大とほぼ同様の内容になっている。
  • 東京工業大学:出願資格として利用し、A2以上を予定している。個別試験の英語は、筆記試験(共通テスト)120点、外部試験30点とする。外部試験の具体的な加点方法については、今後決定する。
  • 東京外国語大学:A2以上を出願要件とする。また、2021年度入試より全学で英語スピーキングテスト(BCT-S)を導入し、同日実施とする。すでに2019年度入試より国際日本学部において実施しており、どんなものかを知ることはできる。
  • 東京医科歯科大学:東京大学方式に近い。
  • お茶の水女子大:A2以上を出願資格とするが、公平・公正の観点から加点対処せず。
  • 東京農工大学:A2以上を出願資格とするが、受理後は合否判定資料としては用いず。
問題点
①すべての大学が基準をCEFRでA2としている。アエラ(朝日新聞系週刊誌)は「東大が英検準2級でいいのか」と中見出しを書いているが、上記の名だたる大学もすべてA2以上である。これはあくまでも門戸を広く開けるためであり、本試験でしっかり実力をチェックしている。いささか取材が浅すぎるのでは。

②高校側にA2以上の判定を委ねる点に関して、先日の東大でのフォーラムでの亘理准教授(静岡大学)の報告にもあるように、高校教員に「CEFRA2レベル以上に相当する英語力」の有無を測ることができるのか、いささか疑問である。

私立の場合(ここでは難関3校にとどめる)

  • 早稲田大学:学部によってまちまちであるが、積極的に共通テストも資格試験も利用するようである。例えば商学部に「英語4技能利用型」(募集人員30名)を新設し、出願要件を英検準1級またはTOEFL-iBT72点以上とする。
  • 慶応大学:共通テストも資格試験も利用しない。
  • 上智大学:一般選抜において、すべて英語4技能評価を取り入れた入試にする。
いずれにしても、早め早めに学部や受験校を決め、どんな勉強が必要か検討しておくことが必要になります。