K I R I
 — 2018年 8月号

新着情報

例年にも増して、暑い夏が続いていますね。みなさん、体調にはくれぐれも気をつけて部活に学習に読書に、そして遊びに宿題にメリハリをつけて取り組んでください。とくに、受験生諸君は涼をもとめ、図書館や茗渓の自習室などを有効に活用しよう。無理のない計画を立て、着実に実力を伸ばそう。

東大の入学者選抜方法検討ワーキング・グループ答申
東大の「入学者選抜方法検討ワーキング・グループ(WG)答申」が7月12日にまとまり、19日に記者会見が行われた。民間の英語試験(以下認定試験と言う)を活用するかどうかに限定し、以下の3案を提案している。9月頃までに基本的な方向性を決定する。

提案1:出願にあたって認定試験の成績提示を求めない。

提案2:文科省や関係機関から十分に納得のいく回答が得られたらその時点で認定試験の可能性について検討する。

提案3:国際標準規格CEFRのA2(6段階の下から2番目)レベル以上の結果を出願資格とするが、例外も認める。


WG座長は石井洋二郎副学長で委員は入試担当の福田副学長も含め8名で構成され、認定試験の活用に関して東京大学が正式な手続きを経て審議を行った初めての(五神総長への)答申であるとしている。(詳しい内容は茗渓予備校の教育情報を参照してください。)

各提案に関してその理由が細かく説明されている。提案1:昨年7月に出た文科省の「実施方針」には、「各大学の判断で共通テストと認定試験のいずれか、又は双方を選択可能とする」と謳っており、WGの提案1はこれに抵触していない。国大協は昨年11月に「認定試験を一般選抜の全受験生に課す」という方針を打ち出し、文科省の方針を一歩踏み越えた。東大を含む複数の大学から「原則として」という一言を入れるように再三要求したが聞き入れられなかった。南風原東大高大接続センター長の「いまでは国大協が敵になってしまった」という発言が思い出される。提案2:スピーキングの能力試験が入れられないのはもっぱら技術的な理由による。韓国ではスピーキングとライティングの能力を図るテストを開発したが、2014年に最終的に計画を中止している。文科省自身が「学習指導要領との整合性」「受験機会の公平性の担保」「異なる認定試験の結果を公平に評価する方法」など4項目の課題を挙げたにも関わらず十分な説明が今なおなされていない。提案3:センター試験を利用した第1段階選抜においては「1点刻み」で数値化せざるをえない。第2段階選抜の記述式試験の採点で受験者一人一人の答案と真摯に向き合い、丁寧に対話し膨大な時間と労力をつぎ込んでいる。時間との競争でもある。国大協も認定試験を点数化すると提言しているではないか。複数の大学で出題・採点ミスによる追加合格者を出していることからもわかるように、僅かな点数で合否が左右されているのが入試の現実である。

この答申は入試の実態がわかる貴重なドキュメントでもある。

2020年度入試改革 早稲田大学の場合(沖清豪入試開発オフィッス長が語る)
政経学部では数学を必須に。政経、国際教養、スポーツ科学では共通テストを課す。共通テストは現行の良質なセンター試験のマイナーチェンジと考えている。独自試験では教科の試験をやめ、日英による長文を読み解く問題を出す。(詳しくは教育情報を参照してください。)

今後、各大学がどんどん入試改革を具体的に発表します。茗渓でもホームページなどで発信していきます。