仮定法の慣用表現:I would rather you came... 動詞がない!?

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仮定法の授業で習う「I would rather S V.」の定番表現ですが、これを最初に見た時に、「あれ、助動詞wouldの後に動詞が無く、いきなりthat節のSVが始まっているぞ???」と不思議に思ったことはないでしょうか?

「If I were you, I wouldn't do it.」のように助動詞wouldは仮定法の基本形でも頻繁に使いますし、また助動詞の授業でも「may as well」の関連表現で「I would rather die than do it.」を学びますから、ますますそういう印象になりがちです。

英語には省略(ellipsis)表現が色々ありますが、これも省略なのでしょうか? 例えばWhy疑問文の書き換え表現になる「How come S V?」の場合、「How did it come about that S V?」の省略なので、疑問文であるのにも関わらず疑問詞の後の語順が肯定文と同じになっています:

センター試験2006年度


How did it (   ) about that summer in Tokyo is hotter than it used to be?
  1. come
  2. take
  3. happen
  4. occur

センター試験2017年度 なんと11年後!


Rita: Daniel and I have to go home now.

Father: Oh, (  )(  )(  )(  )(  )(  ) usual? I thought you were going to stay for dinner.
  1. are
  2. earlier
  3. how come
  4. leaving
  5. than
  6. you

じゃあ「I would rather S V.」の場合はというと...どうも省略ではないようです。では、一体どうしてこのような形が可能かというと、実はこのwould、他動詞のwouldなようです。

willが意志未来を表す助動詞だけではなく「〜を意図する、望む」を意味する他動詞でもあるように(例:「God wills that we (should) be happy together.(神は我々が共に幸福であることを欲せられるのだ。」)、wouldもまた「...と欲する」を意味する他動詞としての機能があります。

ランダムハウス英和大辞典


1.((文語)) ((仮定法を用いる名詞節を目的語として)) (◆通例,主語のIは省略される)...であればよいと思う(wish)

  • Would (that) he were here!(彼がここにいればなあ)
  • Ah, would that it had been true!(ああ,それが事実だったらよかったのになあ)

2.((古)) 欲した[望んだ];欲する[望む]

  • She would that we should leave.(彼女は私たちが去るのを望んでいた。)
  • What would you?(何が望みか。)

Oxford Living Dictionaries


7. literary with clause Expressing a wish or regret.

  • You're so beautiful, and I would I could stay here with you.'
  • 'Anderson says - and would that he had said it sooner - 'It can't be England all the time, there must be a middle way'.'
  • 'Oh, I would that I could change his mind.'


なんとも意外なオチでした。


東大入試、英語民間試験は不使用案が有力

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2020年度以降の大学入学共通テストにおいて採用される英検やTOEICなどの民間英語試験について検討している東京大学の「入学者選抜方法検討ワーキング・グループ(WG)」は、その活用可能性について以下の3つを提案した。
  1. 出願にあたって認定試験の成績提出を求めない。
  2. 認定試験をめぐる諸課題への対応について文部科学省ほか関係機関からの具体的かつ詳細な説明を受け、十分に納得のいく回答が得られたらその時点で認定試験の活用可能性について検討する。
  3. 認定試験のA2レベル以上の結果を出願資格とするが、一定の条件のもとに例外を認める余地を残し、可及的速やかに具体的な要件を定める。
WGとしての優先順位第1位は(少なくとも当面は)「出願にあたって認定試験の成績提出を求めない」であるとしている。理由として、もし仮に英語民間試験を東大入試に採用すると、これまで出願段階においては勘案してこなかった「成績評価」という新たな要素を英語という特定科目についてのみ付加することを意味し(現行のセンター試験は「本学が定める教科・科目の全てを受験」していることのみを出願資格要件とし、一定水準以上の成績を収めていることは条件とはしていない)、これまで出願要件を満たす「すべての者に門戸を開」いてきた同校にとって大きな方針変更になるからである、としている(詳細:東京大学)。


大学入学共通テストにおける英語認定試験の活用の参考例

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国立大学協会のウェブサイトに「大学入学共通テストの枠組みにおける英語認定試験及び記述式問題(国語)の活用に当たっての参考例等」についての公表がありました(詳細:国立大学協会)。英語に関しては簡潔に纏めると以下の通りです。

  • 英語認定試験を出願資格とする場合の例:CEFR対照表に基づき、その一定水準(例えばA2≒英検準2級)以上を受験資格とする(英語認定試験の結果のみによって受験機会が著しく狭められることにならないよう留意することが望ましい)。
  • 英語認定試験を加点方式とする場合の例:英語認定試験の結果に基づく加点の点数をCEFR対照表に基づく水準ごとに定め、その最高点が共通テストの英語の成績と合わせた英語全体の満点に占める割合を、英語4技能学習のインセンティブを与える観点から適切な比重(例えば2割以上)となるようにする(英語全体に占める認定試験の比重については適切なものとなるよう十分に考慮することが望ましい)...各大学・学部等の判断により、各英語認定試験の素点に応じて、CEFR対照表に基づく水準を細分化した段階を設けて、段階ごとの加点の点数を定めることも考えられる。
  • 出願資格と加点方式を併用する場合の例:英語認定試験の結果について、出願資格としての一定の水準(例えばCEFR対照表のA2≒英検準2級)以上を設定するとともに、それを超える水準(例えばB1≒英検2級からC1≒英検1級以上又はC2≒IELTS8.5〜9まで)ごとに加点する点数を定めて共通テストの英語の成績に加点する。


国立大学協会、英語民間試験の配点を全体の2割以上とする

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国立大学協会は12日、東京都内で総会を開き、2020年度に始まる大学入学共通テストで導入される英語の民間試験の配点について、英語全体の「2割以上」とする参考例を決めた。拘束力はないものの、各大学の判断に影響するとみられる(詳細:日本経済新聞)。


早大政経が入試に大学入学共通テストおよび英語民間試験を採用

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早稲田大は7日、2021年から政治経済学部の一般入試受験生に大学入学共通テストの外国語、国語、数学を含めた4科目を課し、同テストで活用する英語の民間試験の結果も合否判定に使うことを明らかにした。また、日本語と英語の長文を読み解いて解答する、学部独自の記述式問題も導入する...早大は18歳人口の減少に合わせて学部生を減らし、大学院生を増やす計画を進めており、政経学部も21年に募集定員を現在の450人から300人まで減らす。今回の入試改革と合わせて、競争力を高めるためとみられ、他の私大の入試にも影響しそうだ(詳細:朝日新聞)。


CEFR



ヨーロッパ共通参照枠 (CEFR)という言葉は数年前からよく耳にするようになったのではないでしょうか。CEFRとはCommon Euro-pean Framework of Reference for Languages :Learning, teach-ing, assessmentの略称で、「外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ共通参照枠」と訳されます。EU欧州評議会とケンブリッジ大学英語検定機構によって開発された言語教育と評価の方法のガイドラインです(表1)。2001年に欧州評議会(加盟47か国)によって定められたものです。英語だけに限らず、ヨーロッパ語であればどの言語であっても、外国語として学んだ言語をどれぐらい活用できる能力があるかを判断する基準とすることができます。日本では2020年の大学入試の改定を前に、外部資格試験を個別入試の英語試験(民間試験)の点数に読み替える方式を採用する大学が急増しています。その際の指標としてCEFRを取り入れ始めるようになってきました。この流れは今後も加速すると思われます。

VLC

また、2021年1月から大学入試センター試験に代わって導入される「大学入学共通テスト」では、マークシート式問題の他、「聞く・読む・話す・書く」の4技能すべてを評価するため、英検・TEAP・GTECなどの英語資格検定試験(民間試験)を活用することになっています。共通テストにこうした民間試験を活用することについては、「複数の資格・検定試験を正確に比することができない」といった声も聞かれますが、CEFRの考え方を取り入れることによって、こうした問題を解消しようとしています(表2)。

VLC

CEFRのレベル分けは、初心者のA1から、その言語を母語とする「ネイティブ」に近いC2まで、6段階あります。Aが「基礎段階の言語使用者」、Bが「自立した言語使用者」、Cが「熟練した言語使用者」を意味し、それぞれ上(2)・下(1)の2段階に分けて、具体的な運用能力の姿を示しています。

外部資格試験を個別入試の英語試験の点数に読み替える方式において優遇されるレベルはB1レベルからになります。難関大学ではB2レベルが必要になります。B1レベルは英検で言えば2級、B2レベルは準1級です。2級は語彙文法レベルにおいてセンター試験とほぼ同レベル、早慶の入試問題では準1級レベルの語彙・文法が含まれています。一般入試であれ、こうした民間試験を利用する入試であれ、やはり相応の実力を身に着けることが望まれます。




大学入試センターは6月1日、2020年度(21年1月)から始める「大学入学共通テスト」(新テスト)の英語の作題の検討の方向性を明らかにした。筆記(読解)問題と聞き取り(リスニング)問題の配点を同じにすることや、長年出題されてきた発音問題やアクセント問題などを取りやめることを検討している(詳細:高校生新聞)。




英検のウェブサイトで、従来型の英検と新方式の英検との違いを説明するページが公開されました:クリック

簡潔にまとめると、英検が以下の4種類になります。


 
R(読解)W(論述)L(聴解)の形式
S(口述)の形式
SとRWLの実施日
Sの受験資格
高3生以外の受験
大学入試英語成績提供システム
従来型
に筆記
対人で面談
別日
RWL(一次)合格者のみ
不可
2day S-Interview
に筆記
対人で面談
別日
受験者全員
不可
1day S-CBT
に筆記
コンピュータに録音
同日
受験者全員
不可
CBT
コンピュータに入力
コンピュータに録音
同日
受験者全員


2020年度の高3生以降の国立入試で必要な大学入試センターの大学入試英語成績提供システムの利用は、従来型以外の3形式でできるようです。私大入試の場合、これまでも英検を入試に採用してきている大学であれば、従来型英検を今後も利用できるものと思われます。

面白いのは、コンピュータを利用する形式のCBTに2種類あって、①今年の第2回から開始する一般受験生も利用できるCBTが全ての試験をコンピュータ上で行うのに対し、②2020年度から始まる高3生のみ受験可能なS-CBTは、リーディング、ライティング、リスニングの試験は紙の筆記で行い、スピーキングの試験だけコンピュータ吹き込みになるところです。普通のCBTでも大学入試英語成績提供システムの利用が可能なので、この中途半端に折衷的なS-CBT形式が本当に要るのかちょっと疑問ではあります。




文部科学省は31日、5月1~31日に実施した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の英語予備調査の問題と正答例を公表した...英語は2019年度から新たに学テの対象教科となる...「話す」は、パソコンに接続したマイク付きヘッドホンに答えを吹き込ませ、その他は筆記で答えさせた...正答は一つではなく、設問の条件に従って英語で大意を伝えられれば正答とした...「書く」では正しい英文構成を選ばせたほか、外国人観光客に薦めたい土産を30語以上の英語で記述させた(詳細:毎日新聞)。


大学入試センターは1日、センター試験に代わり2020年度から始まる大学入学共通テストに向けた英語の試行調査の確定正答率を公表した。筆記、リスニングともに思考・活用力を問い、語数も増加。会話や講義を聴いて考えさせるなど、特にリスニングの出題で低正答率が目立ち、生徒へのアンケートでは「難しい」との声が8割に上った(詳細:毎日新聞)。


英文法や訳読軽視の方向性

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「英語を教えることになったある生徒との面談で、『授業がわからなかったら、遠慮せずそう言っていい』と語りかけると、生徒はぼろぼろと涙を流し始めた。英語が「全然わからない」と言うのだ。「学び始めてから今まで、なんとなくしか中身が理解できていなかった」と。私には、「中身」が生徒にわからない最大の理由は、英文法を正しく理解できていないからだ、と思えた。英語は中学校の段階で一度理解できなくなると、高校の内容についていくのは難しい。英文法がわからず、指導もきちんとされず、その結果英語についていけない。そんな生徒は極端な例ではない...このところ、地道な文法指導を無視した「しゃべりっぱなし」ともいえる授業が、教育現場で展開されている事例も見聞きする。私の30年以上の教職経験で言えば、英文法力、読解力などは年を追うごとに低下していると感じる。確かに、滑らかに英語を話す生徒を公教育で養成することは大切かもしれない。しかし冒頭の生徒のように、文法指導を軽視した結果、英語自体がお手上げだと感じる子どもたちがこれからさらに増えては、元も子もないだろう」(詳細:朝日新聞)。