リンゴ

昨日行われたセンター本試験の英語を、私の方でさっと確認した範囲で簡潔に解説します(問題と解答はココなどにあります)...

第1問A

問1(1)
「gh」の発音。これを[f](下唇を噛むフ)と発音するか、あるいは全く発音しないかで区別する。「cough(咳をする、コーフ[kɔ́ːf])」「laughter(笑い、レェアフタァ[lǽftər])」「tough(丈夫な、タフ[rʌ́f])」は発音するが、「frighten(怖がらせる、フライトゥン[fráitn])」だけ発音しない(「light」「eight」などと同じ)。

問2(2)
「oo」の発音。これを[ʌ](ア)と発音するか、[uː](ウー)と発音するかで区別する。「blood(血、ブラッド[blʌ́d])」「choose(選ぶ、チューズ[tʃúːz])」「mood(気持ち、ムードゥ[múːd])」「proof(証明、プルーフ[prúːf])」で、「blood」だけが伸ばさない発音になっている。

この種の問題のひっかけでよく出させる定番に、羊毛を意味する「wool(ウル[wúl])」がある(日本語のように「ウール」と伸ばさない)。これは2010年センター本試験で出題されている。

問3(3)
「o」の発音。これを[ou](オウ)と発音するか、[ɔː](オー)と発音するかで区別する。「stone(石、ストウン[stóun])」「story(お話、ストーリィ[stɔ́ːri])」「total(全体の、トウトル[tóutl])」「vote(投票する、ヴォウト[vóut])」で、「story」だけが伸ばす発音になっている。

なお、「o」の綴りはついローマ字の感覚で「オ」と発音してしまいがちだが、多くの場合は①日本語の「ア」に近い[ɑ](例:「hot(熱い、ハット[kάp]」「top(上の、タップ[tάp])」)や[ʌ](例:「oven(かまど、アヴン[ʌ́vən])」)の発音で、日本語の「オ」に近い発音になる場合はたいがい②「オウ[ou]」(例:「open(開ける、オウプン[óupən]」)、③「オー[ɔː]」(例「ought(〜すべし、オート[ɔ́ːt])」)または④「オイ[ɔi]」(例:「boy(少年、ボイ[bɔ́i])」)のいずれかの発音になる。

第1問B

問1(4)
「equal(等しい、イークワル[íːkwəl])」だけ第1音節にアクセントがある。なお、名詞形の「equality(平等、イクワリティ[ikwάləti])」はアクセントが第2音節になる。逆に動詞「refer(言及する、リファー[rifə́ːr])」は第2音節、その名詞形「(参照、ファレンス[réfərəns])」は第1音節にアクセントが付く。

問2(5)
「calendar(こよみ、ケェアレンダァ[kǽləndər])」だけ第1音節にアクセントがある。形容詞「successful(成功した〜、サクスフル[səksésfəl])」、名詞「success(成功、サクス[səksés])」、動詞「succeed(成功する、サクード[səksíːd])」は全て第2音節にアクセントがある。

問3(6)
「delicious(おいしい、デシャス[dilíʃəs])」だけ第2音節にアクセントがある。形容詞「opposite(反対の〜、パジット[άpəzit])」はアクセントが第1音節にあるが、動詞「oppose(反対する、アウズ[əpóuz])」は第2音節にアクセントがある。

問4(7)
「architecture(建築、アーキテクチャ[άːrkətèktʃər])」だけ第1音節にアクセントがある。

第2問A

問1(8)
「behind schedule」で「予定より遅れて」の意の熟語。「ahead of schedule」とすると「予定より前倒しで」の意になる。最近では日本語でもスポーツの試合など「5点のビハインドを追う(≒5点差で負けている)」のような形で用いられている(英語だと「Our team is five points behind.」...この場合のbehindは前置詞ではなく副詞になる)。

「behind」自体は「〜の後ろに」の意の前置詞。ボクシングなどの格闘技では、耳より後ろ(≒後頭部)への打撃は禁止されている(「The following acts constitute fouls in boxing: Hitting an opponent below the navel or behind the ear.」)。後頭部への打撃は「rabbit punch」と言われるが、これはウサギを絞める際に猟師がウサギの後頭部を叩いたことに由来する。「若くて未経験な、うぶな」を意味する熟語「wet behind the ears」は、生まれたばかりの子牛や馬の体で最後まで乾かないのが耳の裏であることに由来する。

「behind」はしばし比喩的にも用いられる。例:「the reasons behind the decision(決定の裏にある理由)」

問2(9)
「in no time」で「直ちに、すぐさま」の意の熟語。

問3(10)
「almost <動詞>」で「ほとんど<動詞>しそうになる」の意になる。例:「I almost broke the cup.(すんでのところでカップを壊すところだった。)」

「ほとんど」を意味する「almost」は副詞なので、動詞や形容詞、あるいは別の副詞を修飾するのに用いる。副詞は直接名詞を修飾しないので、例えば日本語の感覚で「ほとんどの場合」を「in almost cases」と書くと間違いになる。これは「in most cases」とするか、間に「all」を挟んで「in almost all cases」とする。ただし、例外的に、形容詞の意味を含む名詞の場合には直接almostを用いることができる(例「almost every person」→「almost everyone」)。

問4(11)
「run out of 〜」で「〜使い果たす」の意の熟語(例:「We have run out of food.(食料を切らした。)」)。「run out」は「〜尽きる」の意(例:「My money has run out.(金が尽きた、無一文になった。)」)。

問5(12)
「meet」は動詞で、「〜に会う」以外に「(必要・義務・要求などを)満たす」の意がある。例:「We can tailor our designs to meet your requirements.(あなたの要望に合わせて設計を調整できます。)」

問6(13)
「Otherwise」は接続副詞で、「さもなければ(...になるぞ)」の意。「Or else」を代わりに用いることもできる。例:「Put your coat on, otherwise you'll get cold.(コートを着ろ、さもないと風邪を引くぞ。)」 「Hurry up or else we'll miss the train.(急がないと、電車に乗り遅れるぞ。)」

仮定法でもしばし用いられる。例:「They got two free tickets to Tokyo, otherwise they would never have been able to afford to go.(彼らは東京行きの無料チケットを二枚手に入れた。さもなければ東京行きを賄うことは決してできなかったであろう。)」

問7(14)
「means」は名詞で、「手段」の意(≒method、way)。なお、語尾にsがついてはいるが、これで単数形扱いになる(複数形も同形)。「意味」を意味する名詞は「meaning」になる(≒definition)。

また、「mean」の綴りは、①「卑劣な」または「意地が悪い」の意の形容詞、そして②「平均値」の意の名詞(中央値はmedian、最頻値はmode)としても用いられる。

問8(15)
「shocked」(過去分詞)と「surprising(現在分詞)」の使い分けの問題。「be動詞+過去分詞」「be動詞+現在分詞」の形はそれぞれ受動態と進行相になるが、この問題文中ではどちらも分詞形容詞となっているので、扱いは普通の形容詞と同じになる(だからどちらもveryなどの副詞で修飾できる)。

過去分詞が語源の分詞形容詞「〜ed」と、現在分詞が語源の分詞形容詞「〜ing」は、元になっている動詞の原義を考えれば容易に使い分けることができる。例えば「shocked」と「shocking」であれば、動詞「shock」が元になっている。これは「〜に衝撃を与える」の意の他動詞である。受動態でこれを用いると「I was shocked by the news (very much).(私は、そのニュースにより、衝撃を与えられた)」という形になり、これが分詞形容詞になると「I was (very) shocked at the news.(私は、そのニュースに、衝撃を受けた。)」となる(受動態での行為者を表す前置詞byが、形容詞の対象を表す前置詞atに置き換わる;動詞の性質を残す分詞の強調にはmuchを用い、形容詞の強調にはveryを用いる)。「shocked」は、元は過去分詞であるが、現在ではそこから独立して主語の人が「衝撃を与えられた」状態、つまり「ぎょっとしている」状態を表す形容詞にもなっている(英語辞書にも別枠で形容詞として掲載されている)。

なお、英語には「(人に)衝撃を与える」の意の他動詞(shock)はあっても、「(人が)衝撃を受ける」の意の自動詞は存在しない。これは「excite(○〜を興奮させる、×〜が興奮する)」「surprise(○〜を驚かす、×〜が驚く)」「interest(○〜に興味を持たせる、×〜が興味を持つ)」他に関しても同様である。このため、日本語で言うところの「(人が)衝撃を受ける」の意の表現を作りたい場合には、回りくどいが他動詞「shock」を受動態で用いるか、あるいは他動詞「shock」の過去分詞から派生した分詞形容詞「shocked」を用いる。

「衝撃的だ」の意の分詞形容詞「shocking」の方は、「The news shocked me (very much).(そのニュースは、私に、衝撃を与えた。)」という文から始めていくとわかりやすい。これを進行相にすると「The news was shocking me (very much).(そのニュースは、私に、衝撃を与えていた。)」となる。人に衝撃を与えているようなニュースは、「衝撃的」な性質の物ということになる。それでこれを形容詞にすれば「The news was (very) shocking for me.(そのニュースは、私にとって、衝撃的だった。)」となる(「me」がSVOのOではなくなるので、前置詞「for」が付く)。(注意:「The news was shocking me.」という進行相の文は説明の便宜上用いたが、不自然な意味になるため、実際には用いられることはない。動詞「shock」は「〜を感電させる」的な意味では進行相になるが、「心理的衝撃を与える」の意では進行相には普通しない)。

基本、主語の人(あるいは修飾されている名詞の表す人)の気持ちを表す場合には「〜ed」を用い、主語の物(あるいは修飾されている名詞の表す物)を周りから見ている人の気持ちを表す場合には「〜ing」を用いる。
  • Ichiro was excited at winning the MVP award.(イチローはMVPを受賞して興奮していた。)
  • Ichiro is exciting to watch.(イチローは、そのプレーを見る人にとって刺激的だ...イチロー自身が興奮しているわけではない。)

なお、いずれも叙述用法(≒be動詞の後の補語)だけでなく限定用法(≒名詞の修飾)でも用いることができる。例:
  • The shocked gentleman pushes the woman's body into the sea.(その驚いた紳士はその女の死体を海へと押し落とす。)
  • That shocking news floored me.(そのショッキングな知らせは私を打ちのめした。)

問9(16)
「There is no <動詞>ing」で「<動詞>するのは無理だ」の意味の慣用表現。例:「There is no denying this fact.(この事実を否むことはできない。)」「There is no knowing/telling what may will happen.(どんな事になるかわからない。)」

問10(17)
「ask <人> to <動詞>(<人>に<動詞>するよう頼む)」と「describe the situation accurately(正確に、副詞)」を用いる。「as <副詞/形容詞> as」の形に惑わされないようにする。

第2問B

問1(18・19)
動詞「wonder(〜かしらと思う)」が受ける目的節をhowで始まる間接疑問で作る(「I wonder how much it will cost to replace the current system.」)。動詞「cost」や「take」は以下のような形でよく用いられる。
  • It costs <人> <金額> to <動詞>:<動詞>することは<人>に<金額>を要する。例:「It cost me 10,000 yen to build the dog house.(私がその犬小屋を作るのに1万円かかった。)」
  • <物> costs <人> <金額>:<物>は<人>に<金額>をかけさせる。例:「The dog house cost me 10,000 yen.(その犬小屋は私に1万円を要した。)」
  • <人> spend <金額> on <物>:<人>が<物>に<金額>を費やす。例:「I spent 10,000 yen on the dog house.(私はその犬小屋に1万円を費やした。)」

問2(20・21)
「for the rest of 〜」で「〜の残りの間」の意の熟語(「I'll... be in Cambridge for the rest of my stay. 」)。

問3(22・23)
「It can sometimes be difficult to...」の不定詞句を受ける仮主語it構文と、使役動詞「make」を過去分詞と共に用いる表現(「It can sometimes be difficult to make yourself heard in such a crowded place.」)。使役動詞を過去分詞と用いる表現は、「have」または「get」が一番汎用性が高く、makeに関しては以下の3パターンほどを覚えておけば良い:
  • make oneself understood in <言語>:<言語>で言うことを相手に通じさせる。例:「I made myself understood in English.(英語で自分の意志を通じさせた。)」
  • make oneself heard in <場所>:<場所>で声を(張り上げて)通す。例:「He could not make himself heard in the noisy room.(彼はそのうるさい部屋の中で声を通すことができなかった。)」
  • make oneself known:相手に自分を知らせる。例:「He made himself known as a London detective.(彼は自分がロンドン警察の探偵であることを明らかにした。)」

第2問C

問1(24)
「It can't be helped that <主語> <動詞>.」で「<主語>が<動詞>するのはしょうがない」の意。仮主語itがthat節を受けている。また、主語+動詞のペアがある「the most popular area is closed」が後に続くので、前置詞duringではなく接続詞whileを用いる。「It can't be helped that there are fewer people while the most popular area is closed.」

なお、「can't help <動詞>ing」および「can't help but <動詞>」は「<動詞>せずにはいられない」の意になる。

問2(25)
「barely」は「ほとんど〜しない」の意の部分否定の副詞だが(≒hardly、例:「I barely know him.(私は彼をほとんど知らない。)」)、「かろうじて、やっと〜する」の意でも用いることができ、この問題文中ではこちらの意味になる。「I was barely able to catch the last train.(かろうじて終電に間に合った。)」

なお、副詞「seldom」も部分否定「ほとんど〜しない」を意味するが、通常これは頻度が低いという意味合いで用いられる。

問3(26)
「the meeting will have to be put off」が主語と動詞を備えた節になるで、「I'm afraid (that) <主語> <動詞>」を用いる。「put off」は「延期する」の意の熟語(≒postpone)。動詞「hold」は「〜を開催する」の意。

第3問A

問1(27)
「flying from one side of the country to the other」より、国内の航空機の話であり、大西洋(the Atlantic Ocean)を渡ってヨーロッパなどの海外へ行く航空機の話ではないので、①が不要。

問2(28)
「conducted a variety of tests」と本文2文目にあるので、②の「prepared several experiments」は内容重複になる。1文目に「require different skill(技能)」とあるので、③の「capacity to resist disease(病気に耐える能力)」は「技能」からは少し外れるようにも見えるが、④に「smarter (より賢い) but weaker (より弱い)」とあり、さらに本文最後から2文目に「smart and strong (強い)」とあり、「smart」が「better at problem solving」に対応し、「strong」が「capacity to resist disease」に対応する形になるので、ちょうどよく収まる。

問3(29)
「feast(饗宴、豪華な宴会)」が英チューダー朝の人々の「wealth (富) and place in society (地位)」を示すためのものであるとあり、①は「social class(社会階級)」について言及しているので○、②も「highest ranking(最高位)」について言及しているので○、③も「how rich(いかに裕福か)」について言及しているので○。④の「richly(鮮やかに、十分に)」は映画内での描写に関する表現なので×。

第3問B

(30)
「something that she can make the most of on a daily basis(日常的に使えるもの)」とアレックス(Alex)のセリフ3文目にあるので、これにより①「she can use quite regularly」が正解。
  • 「make the most of 〜」:〜を最大限に活用する。
  • 「on a daily basis」:日常的に。

(31)
ギロット先生(Ms. Guillot)が「Saturdays and Sundays」の午前にジョギング(runs)、午後にテニス(plays tennis)をし、さらに「daily walk (毎日の散歩)」を欠かさないとトマス(Thomas)のセリフにある。アン(Anne)のセリフには「doing work in her garden (庭いじり)」および「relaxing on her deck just enjoying the view of her garden(庭を見てくつろぐ)」とある。①「art work(芸術作品)」はいずれにも言及がないので×。②「garden (庭)」はアンのセリフ内のみなので×。④「weekends (週末)」はトマスのセリフ内のみで、ジョギングとテニスが土日、散歩が毎日という内容の一部でしかない。また、アンの言う庭いじりも土日限定とは考えにくい(毎日水をやる必要のないサボテン園でもない限り)。アウトドアスポーツと庭いじりのいずれも土日の週末に限らず勤務のある平日の出勤前、あるいは帰宅後にもできることなので×。③「leisure time (余暇時間)」は、トマスの言うアウトドアスポーツにも、アンの言う庭いじりにも当てはまるので、これが正解となる。

(32)
ミミ(Mimi)は、ギロット先生が料理好き(「loves cooking」)、しかし料理好きは料理道具をすでにたくさん持っているから、プレゼントとして不適だと言っている(「I don't think we need to get her anything to use in the kitchen, as she seems to have plenmty of that kind of stuff already」)。これに続けてサリー(Sally)が、ギロット先生が作った自慢の料理をパーティーに招待した来賓に供する際、座って食べるためには家の中に入らねばならい(「has to go inside to eat if they want to eat」)と言っている。つまり、パーティーでの歓談はギロット先生の自慢の庭でできるが、食事の際は室内に入らねばならず不便に思っているであろうことが推測できる。また、その後にサリーが「something that she can use when entertaining her guests would be most appropriate」と言っている。無用に曖昧な表現だが、要は庭にいたままで客を歓待するためのもの、庭で食事ができない不便を解消するようなもの、外で座って料理を食べられるようなテーブルや椅子のようなものをプレゼントとして提案していると読める。

アレックスのセリフ3文目「something that she can make the most of on a daily basis(日常的に使えるもの)」より、①「a large bunch of flowers (花束)」および②「a statute for her garden (庭に置く彫像)」は×。④「some sets for cooking (料理道具)」は上述のミミの発言により×。③「some outdoor furniture (家具)」は話の流れ的にも合い、また共に屋外活動で役に立つものを提案しているトマス(アウトドアスポーツ)とアン(庭いじり)の主張とも背反することはないので、これが正解となる。

第4問A

問1(33)
絵画は、その絵画中に描かれている食品の個数に関係なく、少しでも描写がある段階で全て「1」と記録される(第2段落3文目「The researchers examined each painting for the presence (存在) of 91 foods, with absence (欠如) coded as 0 and presence (存在) coded as 1」)。本文中に例として「one or more onions (1個以上のタマネギ)」の例が挙げられているが、これも1と記録されると書かれている。だから「two whole apples and one apple cut in half(リンゴ丸ごと2個と半分のが1つ)」であろうと、何百ものリンゴでキャンバスを埋め尽くしている絵であろうと、「リンゴを描いている絵画が1つ」というカウントなので②の「1」が正解。
  • examine <場所> for <物>:<物>を求めて<場所>を調べる。「The mechanics examined the engine for oil leaks.(整備士らはオイル漏れがないかエンジンを調べた。)」
  • search <場所> for <物>:<物>を求めて<場所>を探す。「They searched the woods for the missing child..(彼らは行方不明の子供を見つけようと森の中をくまなく捜した。)」

問2(34)
①「フランスの絵画でリンゴを描いているものの割合は、ドイツの絵画における割合よりも低い」...フランス35.29%、ドイツ25.00%なので、×。②「フランスの絵画でチーズを描いているものの割合は、オランダ(the Dutch/the Netherlands)の絵画における割合よりも高い」...フランス5.88%、オランダ13.51%なので、×。③「イタリアの絵画でパン(bread)を描いているものの割合は、アメリカの絵画における割合よりも低い」...イタリア40.00%、アメリカ29.17%なので、×。④「イタリアの絵画でタマネギ(onions)を描いているものの割合は、ドイツの絵画における割合よりも高い」...イタリア20.00%、ドイツ5.00%なので、これが正解。

問3(35)
①「アメリカ人はよく鶏肉(chicken)を食べたので、アメリカの絵画には頻繁に鶏肉が描かれている」...Table 1におけるアメリカの絵画で鶏肉を描いているものの割合が調査対象5カ国中最下位(ていうか0.00%)なので、×。③「レモンはオランダに土着の作物なので、半分以上(more than half)の絵画において描かれている」...第3段落の最後の文に「they (=lemons) do not grow there (=in the Netherlands) naturally」とあるので、×。④「貝は、調査した5カ国全てが海に面している(touch seas)ので、その絵画の半分(half)に描かれている」...貝を描いている絵画の割合が半分を超えているのはオランダ(56.76%)のみで、アメリカ(4.17%)、フランス(11.11%)、ドイツ(20.00%)、イタリア(4.00%)はいずれも当てはまらないので、×(そもそもドイツは一応海に面してはいるが、その範囲は狭い)。②「イタリアは海の隣に位置しているにも関わらず、その10%未満(less than one tenth、10分の1未満)の絵画においてしか魚が描かれていなかった」...イタリアの絵画で魚を描いているものは4.00%なので、これが正解。

問4(36)
最終段落4文目「painters wanted to show their techniques by painting more challenging foods.(より難易度の高い食べ物を描くことによって、画家たちは自分の絵画技術を誇示したかった。)」より、③「indicate the painter's artistic skills and abilities(画家の芸術的な技能と能力を示唆する)」が正解。

「challenge」は「障害」の意味でも用いられる。例:「a visually challenged person(目の不自由な人)」「a vertically challenged person(背の低い人)」「an aesthetically challenged person (見目麗しくない人)」

第4問B

問1(37)
Crestvale Castleは13世紀(13th century)の城、Holmsted Castleは12世紀に建てられた、King's Castleは11世紀まで遡る、Rosebush Castleは15世紀の建築物、ということでいずれも今日(2019年)より500年以上前に建てられたものなので、③「Histories of more than 500 years」が正解となる。

問2(38)
「4月のある午後(one afternoon in April)」に「コンサート(concert)」を開くという条件。まずイベント会場に利用できる城はHolmstead(「This castle's open spaces are suitable for performances.」)とRosebush(「Some of its rooms are available for public events.」)のみ。さらに、利用できる時間がHolmsteadは「10:00〜17:00」でRosebushが「9:00〜12:00」なので、②のHolmsteadが正解。

問3(39)
「ある5月の土曜(one Saturday in May)」に生徒たちの「その地域の歴史の知識(knowledge of the area's history)」を深めるため、「城のスタッフから話を聞かせたい(listening to explanations from the castle staff)という条件。これに相当する城はCrestvale(「guides explain what the research is revealing about local history」)とKing's(「Guides are available everyday」)の2つ。Crestvaleの開放期間は「4月〜10月(April〜October)」で、King'sの開放期間は「4月〜11月(April〜November)」なので、いずれも5月に訪問可能。ガイドについても、Crestvaleは「開放期間中(during the open season)」は「日曜以外(except on Sundays)」にはガイドがいて、King'sは上述の通り毎日いるので、いずれも問題なし。よって②のCrestvaleとKing'sが正解。なお、Rosebushのガイドは「月曜から金曜まで(From Mondays to Fridays)」しかおらず、さらに説明する「歴史(history)」は、その城に住む「一家の家族史(the family's history)」でその土地の郷土史ではないので、不適。

問4(40)
9月に、大人2人(母、父)と子供2人(4歳と8歳)が、「fine arts(芸術作品)」を見るために、城を訪れるという条件。まず芸術作品を展示している城はKing's(paintings and furniture(絵画と家具))とRosebush(modern sculptures(近代彫刻))の2つ。King'sの開放期間は「4月〜11月(April〜November)」で、Rosebushの開放期間は「4月〜7月(April〜July)」なので、King'への訪問が確定。King'sの大人料金(Adults)は€7(ユーロ)で、子供が€3。ただし城紹介ページ一番下に「Children under 5 years old are admitted free of charge(5歳未満は料金無料で入場できる)」とあるので、4歳の子供は€0、8歳の子供は€3、大人が2人で€14の計€17の②が正解。

第5問

問1(41)
「庭の手入れ(gardening)」を娘がしようと思った動機を問う問題。第1段落4文目「at that time I didn't understand why working in the dirt excited him so much.(庭いじり好きの父さんが土にまみれて興奮してるの、意味わかんない)」は、④「was interested in growing vegetables」と②「wanted to improve her gardening skills」に背反するので不適。第2段落6文目「without being asked」より③「was asked by her father to do it」は不適。第1段落2文目「My father loves his garden.(父は庭好き)」より①「[she] knew [the gardening] was important to her father」が正解。

問2(42)
父の自宅療養中に娘が世話していた(はずの)庭が陥った惨状に関する問題。第3段落3文目と4文目「[M]any of the leaves (of the lettuce) had been eaten half. There were hundreds of bugs all over them.(レタスの多くの葉っぱは虫に食われ半分になり、何百もの虫が群がっている)」および最終文「I pulled up a carrot, but it was tiny and looked like something had taken small bites from it.(ニンジンを一本試しに引っこ抜いてみると、それはとても小さくて、何かがちょこちょことかじり取ったような跡があった)」より、②「Insects ate the lettuce and carrots」が正解。なお、ニンジンが土に埋まったままちょこちょこ齧られていたので、①の「Animals often dug (掘った) in the garden.」は不適(これがもし正解なら、動物がニンジンを掘り出して、かじって、また埋めなおした、というようなことになる)。

問3(43)
第2段落第4文「Even after he came home、he had to stay in bed for a while.(父親は自宅療養中、ベットに寝ていて起きては来ない)」より、①「her father couldn't see the garden's progress(庭の野菜の育ち具合を見ることができなかった)」が正解。

問4(44)
「bug-free」は、「虫が無い」の意。この「free」の意味がわからなくても、前の3文から意味は容易に察することができる。なお①「All bugs have been killed.(全ての虫は殺された。)」は第6段落8文目と9文目「the spray was not harmful to humans or animals, or even the bugs. They simply don't like the spicy water.(唐辛子から作った虫除け剤は、有害ではなく、虫を追いやるだけで殺しはしない)」と背反するため不適。
  • 「fat-free milk」:無脂肪ミルク。
  • 「duty-free shop」:免税品売店。

問5(45)
最終段落1文目「I better understand how putting a lot of effort into caring for something can help you appreciate the results more, however small they may be.」より、③「Hard work can be rewarding.」が正解。
  • 「care for 〜」:〜を世話する(否定形「don't care for 〜」は「〜は嫌い」の意)。
  • 「put effort into 〜」:〜に力を入れる。
  • 「appreciate 〜」:〜を鑑賞する、正当に評価する;感謝する。
  • 「however small they may be」:どんなにそれらが小さかろうとも(複合関係副詞の譲歩的用法)。

第6問

問1(46)
「imperative(必須で;命令的な)」の類義語を選ぶ。②「essential(本質的な、必須の)」が正解。この単語の意味がわからなくても、その本文中での使われかた「(The use of routes) is imperative for societies(道路の使用は社会にとって???だ。)」および選択肢の基本レベルの英単語の意味が把握できていれば容易に正解できる。

ちなみに命令文は英語で「imperative sentence」と言い、イマニュエル・カントの「定言命法」は英語で「categorical imperative」と言う。

問2(47)
第2段落6文目「As a result, life became more convenient, communities grew, economies evolved, and cultures expanded.(生活はより便利になり、共同体が成長し、経済が進化し、文化が拡張した。)」より、③「The development of land routes led to progress in many areas of society.(陸路の発展が社会の様々な分野における進歩に繋がった。)」が正解。

なお、名詞「society」は、一般的な「社会」の意味で用いる場合、定冠詞theは付けないで用いるので注意(「in the society」とは書かない)。

問3(48)
第3段落2文目「Rivers and canals have served an effective routes for people to move around and carry things.」より、④「To illustrate the important roles of water routes for cities」が正解。
  • 「serve (/play) the role of 〜」:〜の役割を果たす。
  • 「illustrate 〜」:〜を実例・比較などで説明する、例証する。

問4(49)
第5段落はインターネットの情報網・通信網を「道路(routes)」の一種として見立てて取り上げているので、①「Routes can be thought of as existing invisibly in the world.(道路は、この世に目で見えない形で存在すると考えることもできる。)」が正解となる。②は「dangerous(危険だ)」なる言及が段落中にないので不適。③は「declining(衰退、没落している)」の記述が段落中にないので不適。④は「the same(同じ)」の記述が段落中にないので不適。

問5(50)
第6段落「(Routes) have contributed... to the development of our communities, economies, and cultures. Routes have played significant roles in the development and prosperity of humankind.(道路は我々の共同体、経済、そして文化の発展に寄与した。道路は、人類の発展と繁栄において顕著な役割を果たした。)」より、④「The advancement of humanity was aided by the development of routes.(人類の進歩は、道路の発達により、助けられた。)」が正解。

問6(51〜54)
第2段落は、2文目「[Early land routes, 初期の陸路] gradually developed over long periods of time while people traveled them on foot or horseback.」および最終文「The importance of land routes increased further, especially after the appearance of automobiles (自動車).」より①「Creation of roads used by people, animals, and vehicles (乗り物).」が当てはまる。第3段落は1文目「water routes (海路)」より④「Opening of lanes for ships to travel and transport things」が当てはまる。第4段落は「routes in the sky (空路)」より②「Developing ways for people to fly from place to place」が当てはまる。第5段落は第1文「a new type of route, the Internet, which specializes in the electronic exchange of information」より③「Establishment of global paths for information transfer」が当てはまる。
  • 「on foot」:徒歩で。
  • 「on horseback」:馬に乗って。



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