前回からの続き)

センター試験にはリスニングが50点分含まれていますが、ここ数年のリスニング平均点はおおむね5割~6割で推移しています。国公立大学や私立の難関大学を目指す受験生は、センター英語の筆記試験で8割以上の得点が求められます。筆記に加えてリスニングの配点が50点ありますので、こちらでもできるだけ高得点を狙いたいところです。センター英語リスニングと英検2級リスニングは使用されている語彙レベルはほぼ同等ですので、英検リスニングの練習はセンターリスニング対策のための有効な方法の1つになるでしょう。また5級から準2級までのリスニング練習はセンターリスニング対策に至る有効なステップになるでしょう。もちろん形式も含めてまったく同じわけではありません。

例えば音声が流れる回数はセンター英語試験では2回ですが、英検2級リスニングでは1度だけしか聴くことができません。英検2級リスニングで1度だけ音声を聴いて内容を処理する英語力と集中力を鍛えることはセンター試験英語リスニングで余裕を持って聴けることにつながるでしょう。

リスニング力のトレーニングはリーディング力も支えてくれます。私たちは文字を読んで理解する過程で、脳内で文字を音声化していると言われています。声に出して読むと文章が記憶に残りやすくなることがありますが、これは音声化することで理解のレベルが深くなるからと考えられています。リスニング力を強化し、音声と文字の一体感を高めることで速く深く読めるようになります。逆に、精読と速読を組み合わせた練習でリーディング力を鍛えることはリスニング力の強化にもつながります。

高校英語の総まとめ(高2)

中高一貫校の場合は遅くとも高1の終わりまでには文法・構文等の一通りの体系的な学習を終えますので、茗渓予備校の指導でも高2の時期にはそれまでに学習した体系的な知識(インプット)を実際の長文や文法問題の中に当てはめる(アウトトプット)する練習をすることになります。担当講師が生徒のレベルを見ながら文法・構文・長文読解・語彙熟語等を扱う適切なカリキュラムを作成して教材を選びます。高2の時点では英検2級を取得される方が大半となります。英検2級はセンター試験の語彙文法レベルとほぼ同等とされるのでこの後は具体的なセンター試験の準備を進める力がついています。高1までに英検2級を取得されていれば学習進度はさらに進み、本格的な大学受験準備により早く取りかかることができます。英語以外の受験科目の準備を考えると、早めに英語力を仕上げていくように心がけることが志望校合格への重要な鍵となるでしょう。

赤本研究のためのブリッジ教材(高3の4月~夏休みにかけて)

高3の4月になると志望大学がかなり具体的になってきます。担当講師は志望大学に応じてカリキュラムを作成し教材を選びます。例えば国公立大や早慶でしたら1000語を超える超長文問題やエッセイ(自由英作文・課題について80語~150語で意見を書く)が出題されますし、中堅大学になるとやや短めの長文が出題されたり、エッセイは出題されないが和文英訳は出題される等、また各大学の特徴を考慮しながら生徒さんが赤本の研究ができるための準備を目的としたブリッジ教材を使った指導を行います。

大学入試問題の長文問題は教養あるネイティブ・スピーカーが新聞や雑誌、インターネットを利用して読む良質なコラムや小説からの抜粋が使われています。これらの英文を読みこなすには当然のことながら膨大な数の語彙が必要となります。早慶上智レベルの入試過去問題で使われている語彙文法レベルは準1級レベルまで含まれています。このような長文に対応するための語彙力増強の対策として、ほとんどの生徒が単語帳を使って(高2からターゲット1900の学習を義務付ける学校が多いようです)地道に暗記作業に励むことになりますが、この「砂を噛む」ような作業を苦手とする生徒はかなり多いように見受けられます。語彙を身につけるためには、あるコンテクスト(背景)の中でどのようにその単語が使われているのかを意識しながら身につけていくことが大切です。そのようにして身につけた語彙力はしっかりと定着して忘れにくいという効果があるとともに、なによりも即戦力を発揮します。語彙力は、できるだけ多くの良質な英文を読むことで、コンテクストを利用しながら適切な使い方を理解しながら覚えることはたいへん有効な方法の1つでしょう。この作業を補う方法としてターゲット1900等の単語語帳を利用すると効果はさらに大きくなります。単語帳を使った暗記作業とコンテクストの中から語彙力を定着させる作業を組み合わせることによって、単語の適切な使い方まで理解することができます。高3の秋に準1級に合格あるいは不合格判定A(あと一歩)にまで語彙文法レベル・長文読解レベルを持っていければ、早慶レベル合格に達する英語力に届きつつあることがわかります。また、大学で扱う諸問題が極めて今日的であることを反映して、大学入試で出題される英語長文問題のテーマは極めて多岐にわたります。環境論やゲノム(遺伝子)論、携帯電話、思考法そしてビジネスモデルに至るまでありとあらゆる話題が取り上げられています。茗渓予備校の指導の中でも、代表的なテーマに関しては過去問や長文読解テキストの演習を行うことで一通り慣れてもらうようにしています。また、日頃からTVニュースや報道番組、新聞等で現代社会の諸問題の背景を知っておくようにとアドバイスもしています。しかし、決め手となるのはやはり英語力です。あまり馴染みのない話題が扱われたとしても、文章を素早くきちんと理解する英語力(語彙力・文法力・読解力)を身につけることが最も重要でしょう。


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