日本の学校教育で仮定法を習う際は、まず最初に仮定法過去を学習し、これを「現実とは異なる仮の話をする際に用いる表現」として習います。

三省堂Crown Communication I

①仮定法過去「もし〜なら...だろうに」
 現在の事実と反対のことを仮定する。形は過去形だが、現在のことを表す。
  1. How would you feel if these were photos of your own family?
  2. If I knew her number, I would phone her.
  3. I wish I were there with you.
  4. She is crying as if she were a little baby.

まず最初にif条件文の形の仮定法(過去)を習い、直接法と比較して違いを確認する、というのが定番です。
  • 仮定法:If it were fine today, we would go on a picnin.
  • 直接法:If it is fine tomorrow, we will go on a picnin.
その後、if条件節を伴わない「I wish....」「as if....」などの表現を派生のような形で学びます。ここまでは「現実とは異なる仮の話」という点では延長線上にあり、if条件文への書き換えもできるので、引っかかることなく学んでいけます。

その後に、仮定法現在という表現を学びます。ここに来て「...ん?」と少し戸惑うことになるわけです。

三省堂Crown Communication II

①仮定法現在:提案・要求・命令を表す動詞+that節
 that節の中は動詞は原形(仮定法現在)。shouldを使う場合もある。
  1. Benyus suggests that we put what is good for the whole earth first.
  2. Our leader requested that we (should) work together.
  3. We insist that the problem (should) be solved immediately.
  4. The rule requires that this form (should) be written in English.

「現実とは異なる仮の話」という、何かを仮定するような要素が仮定法現在の文には見当たらず、「なんでこれも『仮定法』の分類に入るのだろう?」と不思議に感じる人も少なくないのではないかと思います。

仮定は、英語で「subjunctive mood」と言います。

Longman Dictionary of Contemporary English

subjunctive:a verb form or a set of verb forms in grammar, used in some languages to express doubt, wishes etc. For example, in 'if I were you', the verb 'to be' is in the subjunctive.

mood:one of the sets of verb forms in grammar: the indicative (=expressing a fact or action), the imperative (=expressing a command), the interrogative (=expressing a question), or the subjunctive (=expressing a doubt or wish).

ブリタニカ国際大百科事典

:文法範疇の一つ。定動詞の語形替変として現れ、文の内容に対する話者の心的態度を示す。ギリシア語などの古典文法に由来する概念で、たとえばギリシア語には、直説法、接続法、希求法、命令法の4つの法があった。近代のインド=ヨーロッパ語族の諸言語では、動詞の活用組織が簡略になったり、助動詞を用いる分析的表現が多くなったりして、動詞の替変形から定義されるものとは必ずしもいえない言語もある。たとえば、英語ではI am rich.は事実として述べる形で直説法、If I were rich! は非現実のことを想像していて仮定法、Be rich.は命令法と説かれる。

つまり、仮定法の要諦は、単にif節を用いて「仮」の話をすることではなくて、①動詞を語形変化させて、②ある事柄を、事実としてではなく、想像・仮定・願望などの心的態度を表すこととして述べるということなわけです。仮定法は純粋に仮定の話をする際にも用いられますが、多くの場合、願望などの心的態度が介在した上での「現実とは異なる仮の話」になります。

動詞の形態が「仮定形(subjunctive form、または非現実形、irrealis form)」になった文が、仮定法の文になります。仮定法過去における「仮定形」は過去形とほぼ同じ、仮定法現在における仮定形は現在形または原形不定詞とほぼ同じになります。いずれも形がほぼ同じになるだけで、これらは仮定形であって厳密には過去形でも現在形でも原形不定詞でもありません。英語という言語においては独立した「仮定形」が存在しないため、このようなことになっているわけです(主語が三人称単数の場合のbe動詞などは純粋な仮定形になります。例:「I suggest that he be removed.(現在形はis)」「If he were rich....(過去形はwas)」)。

「仮定法...」の後に続く「...過去」「...過去完了」「...現在」などの呼称は、動詞の形態を表しています。だから未来形の存在しない英語では、仮定法未来は存在しません。

三省堂Crown Communication II

③未来に関する仮定法:if S were to 〜「仮に〜するならば」/if S should 〜「万一〜するようなことがあれば」
 were to 〜は単なる仮定や実現性の極めて低いことがらについて使う。should〜は実現性が低いことがらについて使う。
  1. If we were to live in harmony with nature, could we maintain our comfortable way of living?
  2. If I were to live again, I would like to be a singer.
  3. If it should rain tomorrow, there will be no baseball game.
  4. If the project should fail, what would happen to the company?

ただ上のような仮定法の分類を示す簡潔な用語がないので、「仮定法『未来』」という語が便宜上使われることが偶(たま)にあります。(wereはbe動詞の過去形、shouldはshallの過去形なので、文法上の分類ではいずれも仮定法過去になります。)

ちなみに英語で単に「subjunctive」と言う場合、もっぱら仮定法現在の方を意味することが多かったりします。「仮定法過去」の方は、英語で書かれた文法書や教科書では、単に実現可能性が低い類のif条件文(remote conditional)という扱いになっていたりします。

英語のsubjunctiveは古代ギリシャ語の「hypotaktike enklisis」から来ています。これは英語だと「subordinated」を意味します。ギリシャ語で仮定法がほぼ従属節内(subordinate clause)でのみしか使われないからこの名前がついたようです。これを直訳すれば「仮定法」は「従属法」ということになりますが...これもまぁあまり良い呼称ではないですかね。

Online Etymology Dictionary

subjunctive (n.)
"mood employed to denote an action or state as conceived and not as a fact," 1620s, from earlier adjectival use of subjunctive (1520s), from Late Latin subiunctivus "serving to join, connecting," from subiunct-, past participle stem of Latin subiungere "to append, add at the end, place under," from sub "under" (see sub-) + iungere "to join together" (from nasalized form of PIE root *yeug- "to join"). The Latin modus subiunctivus probably is a loan-translation by the grammarians of Greek hypotaktike enklisis "subordinated," so called because the Greek subjunctive mood is used almost exclusively in subordinate clauses.



英検2019年度第3回一次試験の結果

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国立校で準会場受験または本会場受験申込をした茗渓生の英検一次試験の結果がでました。準1級1名、2級2名、3級1名が合格。面接の二次試験が3/1(日)にありますので、また気持ちを新たに頑張っていきましょう。






センター試験では読解+文法語法+発音アクセントが200点、リスニングが50点であったのに対し(4:1)、来年度より開始する大学入学共通テストではリーディングとリスニングの配点はそれぞれ100点で均等になる(1:1)。しかし、センター試験においても各大学で傾斜配点が行われていたように、大学入学共通テストでも各大学でリーディングとリスニングの配点に調整が行われることになる公算が高い。

旺文社の調査によると、2月初頭の時点で配点比率を明確に記している大学は56大学、一部の学部のみで明記しているのは2大学2学部(全国公立173大学の3割強)。

これまで通りリーディング160点・リスニング40点(配点比率「4:1」)とする大学がある一方で、共通テストの配点比率の通りにリーディング100点・リスニング100点(配点比率「1:1」)としたり、あるいはリーディング150点・リスニング50点(配点比率「3:1」)とする大学もある。
  • 4:1⋯34.8%(旧センター試験と同じ)
  • 3:1⋯14.5%
  • 1:1⋯30.4%
「3:1」は、東北大学、東京医科歯科大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学などの難関大学に多い。センター試験では全学で配点比率「4:1」だった大学が共通テストでは学部・学科や、前期・後期の別で配点比率を変えたり、その逆に、センター試験では学部・学科で異なっていた配点比率を共通テストでは統一したりというケースも見られる。いずれにしろ、これまでよりリスニングの配点比率を下げている大学は極少数である(例:東京都立大学都市環境学部-都市政策科学科)。リスニングの配点比率が上がる大学が少なくないため、リスニング対策の重要度はこれまで以上に増してくるものと思われる(詳細:旺文社教育情報センター)。




国の成績提供システムが運用されなくなり、京都大や一橋大、筑波大など多くの大学が一般選抜(入試)で[英語民間試験を]活用しない方針に転換した。独自に成績を受験生から取り寄せて合否判定などに使う大学もあるが、少数にとどまる見込みだ...京大は...29日、21年春の一般選抜では「活用しない」と公表した。「受験生の混乱を避けるため」という。同様の活用方針を示していた一橋大も「活用せず」とした。(詳細:日経新聞)。

主な大学の英語民間試験の活用方針
  国による成績提供システムの見送り前 見送り後
北海道大学
東北大学
活用せず 活用せず
筑波大学 大学入学共通テストの英語の成績に加点 活用せず
一橋大学
名古屋大学
京都大学
大阪大学
九州大学
欧州言語共通参照枠「CEFR」のA2レベル以上を出願資格とする 活用せず
東工大 A2レベル以上を出願資格とし、個別試験の一部にも活用 活用せず




英語の民間試験の導入が延期された大学入学共通テスト。大学入試センターは、来年度、共通テストで実施する英語は、従来どおり、「読む力」と「聞く力」の2つの技能を測定すると公表しました。センター試験に代わり、来年度から始まる「大学入学共通テスト」は、導入予定だった英語の民間試験が「制度上の不備がある」などの理由で、今月、延期されました。これを受け、大学入試センターは、共通テストで実施する英語の出題内容などについて、改めて公表しました。それによりますと、新たな共通テストの英語は、マークシート方式と、リスニングテストの2つの方法で従来どおり、「読む力」と「聞く力」の2つの技能を測定するとしています。また、2つの試験の配点は、これまでのマークシート方式が200点、リスニングテストが50点から両方とも100点へと変更されます。それにより、従来出題されていた単語の発音やアクセント、それに、正しく英文を並び替える問題などはやめるということです(詳細:NHK)。




萩生田文部科学大臣は、閣議のあとの記者会見で、大学入学共通テストに導入される英語の民間試験について、来年度からの実施を延期することを明らかにした...「読む力」、「聞く力」に加えて、「話す力」、「書く力」のいわゆる「4技能」の測定について、「英語4技能評価は、グローバル人材の育成のため重要であり、令和6年度実施の大学入試に向けて、文部科学大臣の下に新たに検討会議を設置し、今後1年を目途に結論を出す」と述べました(詳細:NHK)。


英語民間検定試験利用、開始7ヶ月前で3割が未定(文科省調査)

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二〇二〇年度開始の大学入学共通テストに導入される英語民間検定試験を利用するかどうかについて...文部科学省の調査...民間試験が始まる来年四月まで七カ月となる中、全国の国公私立大の三割で利用の有無が明らかになっていない事態が浮かび、受験生の不安が高まりそうだ(詳細:中日新聞)。


TOEICが大学入学共通テストより撤退

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大学入試センター試験に代わって2020年度に始まる大学入学共通テストの英語の民間資格検定試験を巡り、文部科学省が認定した8試験の一つのTOEICが撤退する...TOEICを実施するIIBCは撤退理由について「受験申し込みから実施運営、結果提供に至る処理が当初の想定よりも複雑になることが判明した。責任を持って対応を進めることが困難であると判断した」としている(詳細:毎日新聞)。


英語民間試験導入中止に大学教授ら野党へ請願

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2020年度から始まる大学入学共通テストをめぐり、英語の民間試験の導入に反対する大学教授らが18日、活用の中止などを求めて野党の衆参議員計11人に請願を提出した。大学や高校の教員ら約8千人分の署名を添え、「公平性や公正性の問題が解決できていない」と訴えた...請願を提出後に会見した荒井克弘・大学入試センター名誉教授らは、目的が異なる試験の結果を比較することはできないと指摘。「このまま実施すれば、多くの受験生がトラブルに巻き込まれる可能性が高い」として、活用をやめるよう求めた(詳細:朝日新聞)。

東大元副学長らが英語民間試験中止を求める請願書提出

2021年1月に始まる「大学入学共通テスト」で導入される英語の民間試験について東京大の元副学長らが18日、東京都内で記者会見を開き、「民間試験の制度に多くの問題点がある」などとして利用中止を求める請願書を野党の国会議員に提出したと明らかにした。記者会見を行ったのは、今年3月で東大を定年退職した南風原朝和元副学長や大学入試センター元副所長の荒井克弘氏、羽藤由美京都工芸繊維大教授ら5人。約8000人分の署名を添えて同日、国会議員に渡し、文部科学省に対しても民間試験の利用中止を要請した(詳細:読売新聞)。